ナムツォ(納木錯)
ダムシュンから車で山道を上ることおよそ1時間30分、標高5132mのランチェン・ラに到着する。車を降りて進行方向を眺めると、夏場なら緑の草原と青く大きな湖が目に入る。この湖がナムツォだ。
ナムツォは東西約70km、南北約30km、総面積1920平方キロメートルの塩水湖で、高地にある湖としては世界最大級。その大きさは、日本最大の湖である琵琶湖(約670平方キロメートル)と比較してもよくわかる。
一般的なナムツォ観光で訪れるのはナムツォの南東部のタシ島。夏場はここにテント村が出現する。このタシ島は島となっているが、実際は湖にせり出した岩山。ここから青い湖面と対岸の銀嶺の織りなす神々しい姿を見渡せるためか、チベット仏教における聖地となっており、島にはタルチョ、マニ塚、洞窟を利用した寺院など信仰の対象となるものが数多くある。また、チベット暦における未年(次は2015年)には12年に一度の大祭が執り行われ、多くの信者が集まる。
ナムツォの南岸に連なる壮麗な山並みはニェンチェンタンラ山脈(念青唐古拉山脉)で7000m級の峰々が東西に連なっている。最高峰は万年雪を頂くニェンチェンタンラ峰(7162m)、湖面の濃い青と白い頂のコントラストがすばらしい。ただし、夏場は雲を身にまとうことが多く、山頂を目にする時間は限られるので、シャッターチャンスを逃さないようにしたい。
ナムツォ観光では、このような自然を堪能することがメインになるが、タシ島には信仰対象がいたるところにあるので、チベット族に習い、島をコルラするのもおすすめ。ゆっくり回っても90分もあれば、帰ってこられる。そして、途中岩壁にある修行僧の家を訪ね、バター茶をご馳走になる(帰るときにはお布施を置いていこう)のもいいだろう。そのほかにも島の小山には整備された巡礼道があって上に行ける。頂上からはナムツォの全景が見渡せる。
夏は遊牧の季節であり、ナムツォの東に広がる草原には多くのヤクや羊が放牧されており、その周囲には黒い遊牧民のテントが張られている。ナムツォで充分な時間が取れるなら、馬に乗って草原を闊歩するのも楽しいだろう。
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